月牙鏟 [兵器]
月牙鏟(Yue Ya Chan):Monk's Spade
写真:月牙鏟を操る高道生老師
月牙鏟とは方便鏟ともいい、中国武術で使われる武器の1種で、奇問兵器、長兵器に属します。皆さんには西遊記の沙悟浄や水滸伝の魯智深が使っている武器といったほうが、わかりやすいかもしれません。鏟とは農作業に使われるスコップのようなもので、長い鏟の柄の反対側に三日月の形をした刃がついています。農具が武器に発展したものですが、主に僧侶が使うことが多く、禅杖といわれることもあるようです。僧侶が人を埋葬するための穴を掘るのに使用したり、道中の護身に用いたりしたようです。
写真:月牙鏟を指導する李大師兄
套路は軽快な風格で演じることが多いのですが、重くてその操作は大変です。推、圧、拍、支、滾、鏟、截、挑、撥、劈、沖、揺等の技法があります。両方に刃がついているので、攻撃性に優れますが、自分の体を傷つけないようにしなくてはいけません。技に習熟すると独特の風格が生まれ、味わい深いものになります。
写真:佐世保教室での練習風景
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