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双鈎 [兵器]

は奇門兵器に分類される武器です。基本的な形態は先端が曲がって、ひっかけるようになっています。また逆の端には短い刃がついています。また持ち手の部分には三日月型の刃がついていて、計3種類の刃がついています。通常は両手に持つ双兵器として使用されます。「護手双鈎」、「虎首双鈎」、「虎頭双鈎」等とよばれます。
使用法としては、ひっかけて押さえたり、ひきこんだり、相手の兵器をからめととったりします。また衣服や鎧、縄等をひきさいたり、ひっかけたりもできます。相手との間合いが短い場合は後ろの短い刃の部分で刺したり、三日月刃の部分で切ったりし、間合いが遠い場合は双鈎を鈎の部分で繋いで、ふりまわして、刃の部分で攻撃します。熟練すれば、攻守、長短、共に自在に使える武器ですが、複雑な形態のため、使用は難しく、身法や歩法にも修練が必要です。

少林拳査拳秘宗拳の他いろいろな門派で練習され、螳螂門でも七星螳螂、梅花螳螂、長拳螳螂、他でも練習されています。また螳螂門の先人、李秉霄は双鈎を得意としていたそうです。双鈎はカマキリの2つのカマのイメージを感じさせるので、螳螂拳の兵器らしいともいえるかもしれません。確かに、長拳螳螂門の双鈎の型は、螳螂門の字訣の動きがあり、螳螂手の手法が内在しています。

 
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双鈎を指導中の高道生老師


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奇門兵器 拐(かい) [兵器]

(かい)とは棒や杖に、持ち手のついたものです。持ち手の部分は通常1個ですが、複数ある場合もあります。また持ち手のつく場所も、T字型、ト字型、卞字型、Y字型、十字型、L字型等と様々で、材質は木製か金属製になります。長さは短いものから、長いものあり、長拐、短拐に区別されます。両手で使用する場合と片手で使用する場合があります。片手は拐、片手は刀等の他の兵器を使う場合もあります。使用法としては、攻守両方に使え、もつ部分によって、打つ、突く、廻し打つ、ひっかける、うける、足を払う、間接を極める等を使い分けることができ、応用変化に富む兵器です。
八仙人の伝説の中には、鉄拐李がいて、鉄の拐を使用したといわれています。また、別の伝説では足の不自由だった孫びんが拐を使用して戦ったとされ、孫びん拳には「孫びん拐」があります。空手で使用されるトンファーも拐の一種です。またアメリカの警察で使用される警棒も拐の発展形とも考えられます。戦時中は、穴を掘る道具としても使用されたらしく、新生国術館の拐の形態はつるはしに似ています。敵の急襲にそなえての白兵戦を想定されているのでしょう。

*下の写真は長拳螳螂門の「羊角拐対打」です。

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 [兵器]

中国武術で「」というと、片刃のものをさし、両刃のものは「剣」といい区別されます。日本では青龍刀と呼ばれる形のものが、一般的な刀の形です。ただし、中国では青龍刀とは呼ばれず、「柳葉刀と呼ばれます。
刀の使用法はその重さを活かして、敵を豪快に叩き斬るが主で、「刀は猛虎の如し」と言われます。刀は剣よりもより実戦的な武器といわれ、古くからよく使用されていました。また近代の戦争においても、白兵戦の武器等として使われ、螳螂門の先達方にも刀術の巧みな方が多数おられました。
長拳螳螂門高道生老師も、軍や学校で、軍人のための実戦的な刀術を指導されていました

長拳螳螂門では四路梅花刀、白猿偸桃刀、七星刀、六合刀等の套路や双刀や大刀、殲倭刀等が行われています。他の螳螂門各派には太乙刀、燕青刀、五行刀、欄門刀、玉環刀、連環刀、旋風刀、その他の刀の套路があります。

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空手奪刀
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双刀

 [兵器]

とは棍棒、すなわち、日本武道でいう棒術のことです。棍は最も基本的な兵器であるとともに、兵器の母ともいえる存在です。棍の操作は、長短軟硬問わず全ての兵器の基本に通じます。また拳法の動きと通じる所も多々あります。

中国武術の棍術では一般的に「白蝋」というよくしなる棒が使われ、日本の棒術が使用する硬い樫等の木の棒とは異なります。

棍は一般的には先が細く、根元が太い形状で、長さは眉の高さから、頭をこえる長さのものといろいろです。

使用法は叩き打つことが主となりますが、ついたり、はねあげたり、回したり、はらったりと色々な使い方ができます。

有名な少林寺は根法が特に優れていて、後の多くの武術に影響を与えたといわれています。

螳螂門各派では盤龍棍、六合棍、五虎群羊棍、風魔棍、五郎棍、螳螂棍、五花棍、他の棍の套路があります。

  

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   棍を操る藍大師兄


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 [兵器]

は「兵器の」ともいわれ、ある程度、武術を修行した人でないと、その操作は難しく初級者が扱うには困難とされている兵器です。白蝋という種類の木の棒の先に刃と赤い房がついているのが、槍の一般的な形です。長さは一般的には自分の身長より長く、方手をあげた長さを基本としている場合もあります。基本的な使い方は「刺す」事ですが、「打ち」や「払い」、「はねあげ」、場合によっては槍を飛ばして使ったりもします。槍の練習は小手先で使うようなごまかしがしづらいので、いやがおうでも全身を使うようになるため、基本練習をやるだけでもかなり疲れます。そのため武術を修行するための体作りや功夫を養うには最適の兵器の一つといえます。

梅花螳螂の祖ともいえる梁学香先生、その子梁敬川先生は槍を得意とし、その槍の早さと正確性は神業とされるほどでした。郝家螳螂門の祖である郝宏先生は、武林で「大槍郝」、「神槍郝」と呼ばれるほどの槍の名人でした。また李昆山先生も槍の名人で、1993年の武術大会の長兵器の部に参加し、多く名人達と試合し、みごと優勝されました。このように螳螂門の達人の中には槍の名人が多く存在しました。
長拳螳螂門では「小六合槍」、「大六合槍」「少林槍」等の套路が伝わっています。他の螳螂門各派には梅花槍、四門槍、梨花、黒虎、太乙槍、三合槍、奪命槍等の套路が伝わっています。

*下の写真は小六合槍を指導されている高道生老師です(1991年台北にて)。

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タグ:螳螂拳
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三節棍 [兵器]

三節棍(San-jie-gun- Three Section Staff 
 三節棍は長さ60センチほどの棒(白蝋、樫、金属等)を3本、鎖で連結したものです。ヌンチャク(双節棍)は2本の棒ですが、三節棍は3本の棒です。両者とも多節棍に属します。三節棍は珍しい武兵器ですが、少林寺の映画やアクション映画等によくでてきますので、見たことがある人は多いかもしれません。ジェット・リーも映画の中でよく使っています。人気のある兵器の一つです。
 持ち方によって長くも短くも使えるので、遠近どちらの攻撃もでき、攻撃すれば防御、防御すれば攻撃と素早く対応できる応用変化に優れている兵器です。ただそのぶん、扱いは難度が高く、上手く扱えないと自分にあたって自滅することとなります。技法には点、劈、掃、掄、擊、戳、絞、格他があります。

初学者はソフトカバーの三節棍でまず練習し、本物の三節棍を使用する場合は防具等をつけて体をガードしておいたほうがよいでしょう。三節棍が頭や足にあって、打撲傷をおったり、鎖で指を傷つけたりしないよう十分な注意が必要です。

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三節棍進槍

 

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月牙鏟 [兵器]

月牙鏟(Yue Ya Chan)Monk's Spade

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写真:月牙鏟を操る高道生老師 

月牙鏟とは方便鏟ともいい、中国武術で使われる武器の1種で、奇問兵器、長兵器に属します。皆さんには西遊記の沙悟浄水滸伝のが使っている武器といったほうが、わかりやすいかもしれません。

とは農作業に使われるスコップのようなもので、長い鏟の柄の反対側に三日月の形をした刃がついています。農具が武器に発展したものですが、主に僧侶が使うことが多く、禅杖といわれることもあるようです。僧侶が人を埋葬するための穴を掘るのに使用したり、道中の護身に用いたりしたようです。

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写真:月牙鏟を指導する李大師兄 

 

套路は軽快な風格で演じることが多いのですが、重くてその操作は大変です。推、圧、拍、支、滾、鏟、截、挑、撥、劈、沖、揺等の技法があります。両方に刃がついているので、攻撃性に優れますが、自分の体を傷つけないようにしなくてはいけません。技に習熟すると独特の風格が生まれ、味わい深いものになります。

 

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写真:佐世保教室での練習風景

 


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