ネット上の螳螂拳の映像紹介(7) [螳螂拳]
梅花三対打
台湾では「梅花三対打」、大陸では「桃花散対打」等と呼ばれている、対練の套路があります。複数の螳螂門派に伝承されています。伝承の過程で、名前が変わり、技が変化していっていますが、特徴的な腕を打ち付ける動作や流れは共通しています。
山東省煙台の七星螳螂門于老師の伝承の桃花散対打です。長拳螳螂門の梅花三対打と多くが共通しています。
黄永凱の螳螂拳の系統である、于景元先生の桃花散対打です。長拳螳螂と源流が同じ螳螂拳です。套路的には長拳螳螂の梅花三対打とほぼ同じものです
台湾の梅花三対打です。アレンジしているようで、新生国術館で以前練習していた梅花三対打とは若干違いがあります。
ネット上の螳螂拳の映像紹介(6) [螳螂拳]
中国のドキュメンタリー番組に楊逢時師兄が出演していました。
ネット上の螳螂拳の映像紹介(5) [螳螂拳]
ネット上の螳螂拳の映像紹介(4) [螳螂拳]
1960年代に台湾の武館で行われた即席表演会の模様です。台湾の国術の名手が多数集まり、螳螂、孫びん等の北派、白鶴、太祖等の南派、形意等の内家、剣、刀等の兵器、対打等のいろいろな武術が表演されています。王松亭門下の武術家の方々も表演されています。高道生老師も地功拳を表演されています。
ネツト上の螳螂拳の映像紹介(3) [螳螂拳]
廖五常一門の武館の記念開館式の際の映像のようです。
廖五常は南派の太祖拳、聖天門拳(猴拳)の先生で、その風貌からも有名な先生でした。
来賓者が表演を請われて、まず最初に高道生老師が小虎燕の表演をされています。60歳頃かと思われます。そして、鐘福生?(鷹爪拳)、洪懿祥(形意拳)、廖五常(猴拳)、(対打)がフィルムに収められています。
ネット上の螳螂拳の映像紹介(2) [螳螂拳]
今から30年以上前に行われた長拳螳螂門の表演大会の映像です。懐かしい顔ぶれが見られます。師兄師姐が若く、きびきびとした弾むような動きをしていますね。来賓席には国術会の重鎮のお姿も拝見できます。
套路は全式撮影されていないものも多いですが、貴重な記録です。わかる範囲で套路名を挙げておきます。
1.螳螂手集体2.鏈子捶集体3.小虎燕集体4.赤兎趕月剣5.斬馬刀進槍6.中虎燕7.六角式8.滑車9. 四路梅花刀(映画スターの劉師姐)10. 空手奪刀11.二路長拳12. 空手奪槍13.四路奔打14. 跨虎輪15. 奇門剣16.盤龍棍進槍17.八肘18.月牙鏟19. 小五手対打20.白猿偸桃刀21.猴拳22.大六合槍23.九節鞭24.八仙剣25. 盤龍棍26.扇子拳27. 双刀28. 大哨子棍29.三節棍進槍30.四路梅花拳31.羊角拐対打32.双哨子棍33. 摘要34.大刀35.連五掌対打36. 崩歩(旧バージョン)37.摘盔38.四路梅花刀(秦王本)39.大刀40.双剣41.三路埋伏42.八仙剣43.白馬下山44.羊角拐45.小六合槍46.乱接47.四路査拳48.五路査拳49.長拳50. 崩歩51.少林拆52.梅花手53.螳螂手集体(別派)54. 小虎燕一部(高道生老師)55. 大刀(別派)
ネット上の螳螂拳の映像紹介(1) [螳螂拳]
ハードディスクが突然、認識しなくなってしまった。比較的新しいハードディスクだったので、油断していた。業者にだすと重度の物理障害でデータ復旧には40万円以上かかるとのこと。金額的に諦めざるをえない。中には台湾や大陸での自ら記録していた貴重な映像、写真、文献等を電子化して保存していたのだが、その中にしか保存されていないデータが多数あったのでかなりの損失だ。
最近はYOUTUBE等にも、貴重な映像がよくアップロードされている。個人でデータを保存しているよりも、データ消失のリスクが少ないかもしれない。伝承の記録の現代の形なのだろうか。
ネット上にアップされている螳螂拳の映像を何回かにわけて紹介していこうと思う。まずは長拳螳螂に関するYOUTUBEの記録をリンクしていこうと思う。
「中華武術」は台湾のテレビが制作した国術のドキュメンタリーで、いろいろな拳や兵器を紹介しており、「太極拳」「形意拳」「八極拳」「奇門兵器」「螳螂拳」等数十話あったと思う。台湾の図書館で視聴できたので、昔は練習帰りによく視聴しにいっていたものだった。
「螳螂拳」のビデオは特によく視聴していたのだが、いつからかこのビデオは図書館で紛失されいて、見れなくなっていた。このYOUTUBEの映像はその螳螂拳のビデオである。
番組の司会は、長拳螳螂門人で映画スターの劉師姐がされている。
螳螂拳創始伝説のミニドラマが興味深い
施政忠先生の螳螂拳は主に秘門螳螂だが、高道生老師に長拳螳螂も習われている
楊逢時師兄は秘門螳螂、七星梅花螳螂の伝人、そして長拳螳螂の大先輩である。
お二方はよく一緒に螳螂拳の研究をされていた。
賈金亭老師は姜化龍の御弟子で、自ら螳螂手法を示されている。賈金亭老師の螳螂拳は上に何も冠せずただ「螳螂拳」と称されているが、いわゆる太極梅花系に分類される。
台湾の六合螳螂拳は張詳三老師、劉雲樵老師の系統となる。
長拳螳螂では高道生老師が螳螂手を表演されているほか、楊師兄、徐師兄、王師兄、秦王師兄、陳師兄、張師兄、他の師兄弟が摘要、崩歩、乱接、摘盔、十八叟、小虎燕他の表演をされている。
螳螂拳の訓練法(1) 靠打 [螳螂拳]
螳螂拳の訓練法 靠打
螳螂拳には靠打という練習があります。これはペアで行う練習方法で、お互いの手足や体等をぶつけあう練習です。用法の練習というよりは、体を練って鍛える、練功という意味合いが強い練習方法です。
靠打を行う前にはしっかりと八式を行い、下半身を安定させる練習が必要です。お互いにぶつけあう時は最初は軽く、ゆっくりと行い、慣れてきたら、強くぶつけあうようにします。ただむやみに力んではいけません。脱力したほうが生じるパワーは大きいものです。日々練習を重ねるごとに、自然とパワーがついてきます。また打たれ強くなり、排打功の訓練にもなりますし、さらには、ぐらつかない安定した架式ができてきます。熟練者と靠打を行えば、打たれた側は腕はしびれ、下半身はぐらつくことになります。螳螂門のどの門派には靠打がありますが、長拳螳螂門には「十二路靠打」、林景山系七星螳螂門には「八靠」があります。
長拳螳螂門の靠打を指導する高道生老師と師兄
螳螂拳の套路 2 [螳螂拳]
例えば、躱剛(duo gang)ですが左剛(zuo gang)とも呼ばれます。また挫剛(cuo gang)、銼剛(cuo gang)とも呼ばれます。すべて同じ套路ですが名前が異なります。ただ剛に対しての対処法的な意味が套路名からはうかがえます。
そして、十八叟(shi ba sou)ですが、昔は十八手(shi ba shou)と呼ばれていたという説もあります。螳螂拳は十八門派の武術を集大成した武術ですので、十八手でもしっくりきますし、叟とは老人やの意味ですので、十八(老)叟でもしっくりきます。他に十八湊(shi ba cou)、十八捜(shi ba sou)と呼ばれる場合もあります
乱接(luan jie)ですが、攔截(lan jie)とも、蘭節(lan jie)、蘭接(lan jie)とも呼ばれます。乱接だと技をランダムに繋げたようなニュアンス、攔截だと技を防御する、ブロックするようなニュアンス、蘭だと花の名前です。
梅花路(mei hua lu)も梅花落(mei hua luo)と呼ばれる場合もありますし、八肘(ba zhou)は覇肘(ba zhou)、崩歩(beng bu)は崩補(beng bu)、小虎燕(xiao hu yan)を小虎雁(xiao hu yan)、番車(fan che)は翻車(fan che)、とも呼ばれる場合があります。
螳螂拳の套路 [螳螂拳]
螳螂拳は套路の数が非常に多いことが特徴の一つです。螳螂各派の套路を合わせると50套路を越えてしまうかもしれません。これらの套路には古いものから、比較的新しいものまで様々で、伝承者の創意工夫で新たな套路が生まれたりもしました。
さて、これら螳螂拳の套路にはシリーズ物というか、セット物というか、套路のグループがあります。例えば虎燕拳では小虎燕、中虎燕、大虎燕等の三套路があります。おそらく中虎燕、大虎燕は小虎燕から発展したものだと思われます。他には七星派には白猿と名のつく套路が多数あります。これは他門の技術の影響でしょうか?または分身八肘のように長い套路を首段、次段、末段等のように分割したものもあります。
下記は套路の分類の一例
虎燕拳(小虎燕、中虎燕、大虎燕)
分身八肘(一段~三段、四段) 拳中摘要(一段~六段、七段) 花手(梅花路、梅花手、梅花拳、または梅花掌、梅花腿) 右霊(柔霊)と左剛(挫剛) 小番車と大番車 小架式と大架式 飛雁掌と落鷹掌 白猿(白猿偸桃、白猿献果、白猿考母、白猿献書、白猿擧枝、白猿登枝、白猿窺宴、白猿串枝、白猿帰山、白猿座崗等) 黒虎(黒虎出洞、黒虎交叉) 偸桃(白猿偸桃、螳螂偸桃) 出洞(白猿出洞、黒虎出洞、螳螂出洞) 摘要に対する摘盔(摘盔は一説には、摘要拳から漏れた技で組み立てられているとのこと)